この度、株式会社エスイーは合同製鐵株式会社と共同開発した、橋梁補強補修工、落橋防止装置工などに使用される、あと施工アンカー「FWアンカー」を販売開始いたします。
従来工法と比較し、鋼材使用量の削減、既設構造物への削孔径の細径化を実現することにより、省力化、環境負荷の低減に貢献いたします。
1.開発の背景
橋梁の補強補修、落橋防止工で使用する金物を固定するあと施工アンカーについて、既設コンクリート構造物への削孔時に鉄筋のせん断を避ける必要がありますが、既設鉄筋の配置位置、間隔が狭く、設計上必要な削孔を実施できないなど、アンカーの位置設定、サイズ選定を検討する必要があります。
従来の工法では、あと施工アンカーとして使用する鉄筋にねじ加工を直接施した材料を使用していますが、有効断面積を低減する必要があり、よりサイズの大きい鉄筋、削孔径を使用する必要がありました。
そこで、株式会社エスイーと合同製鐵株式会社は、直接、ねじ加工を施す方法ではなく、摩擦圧接の技術を活用し、鉄筋本来の有効断面積を確保し、削孔の小径化を検討してまいりました。
2.製品の概要
鉄筋の有効断面積より大きい有効断面積を持つねじを、鉄筋端部に摩擦圧接により接合し、あと施工アンカー材としました。
従来と比べ、削孔径の細径化による省力化や、使用鋼材の低減による環境負荷低減につなげることができます。
【製品イメージ】
【製品比較】
3.製造販売、および今後の展開について
合同製鐵株式会社はFWアンカーの製造元とし製品の製造、品質保証を、株式会社エスイーは販売元とし、具体的な設計者への技術サポート、施工者への販売を実施してまいります。
今後は合同製鐵株式会社の高品質な製造技術、株式会社エスイーの橋梁分野における技術と合わせ、省力化、環境負荷の低減を実現しつつ、我が国のインフラ整備に寄与することで、社会貢献できるよう活動してまいります。
*商品名にあるFWとは、摩擦圧接(Friction Welding)のことです。