「ESCON」はコンクリートの弱点である曲げ強度が、一般的なコンクリートの7倍以上、圧縮強度が6倍以上の超高強度であることから、構造部材の軽量化が実現できます。また、組織が緻密で劣化因子の侵入がなく、耐久性の面でも極めて優れていることから、長寿命化が図れます。さらに、高い流動性により、超高強度合成繊維補強コンクリートであっても現場での打設が可能であり、適用分野は極めて広いです。

 

ESCON製品等に関するお問い合わせは、こちらから

 

ESCON協会

平成28年7月14日に超高強度合成繊維補強コンクリート「ESCON」の普及を目指す「ESCON協会」が発足しました。PC製品を扱うメーカーやゼネコンなど25社が集まり、設立総会が開かれました。協会会長には弊社代表取締役会長森元峯夫が就任しました。

 

 

 

副会長には飛島建設の安藤保雄執行役員副社長、ヤマックスの森将彦取締役副社長、昭和コンクリート工業の村瀬大一郎社長が就任しました。

(写真左端は飛島建設の津川優司技師長)

今後は、技術情報の収集や適用分野の開発などを通じて、ESCONの質的向上と量的拡大に努めてまいります。

国土、社会、そして世界まで革新する無限の可能性を秘めた第3世代の超高強度合成繊維補強コンクリート
「ESCON」のイノベーション

 

【イメージ図】
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【イメージ図】

コンクリートの中に鉄筋を配置する鉄筋コンクリート(RC)を用いてコンクリート構造物を構築する技術は、約130年前にフランスで開発・実用化され普及しました。これが第一世代のコンクリートです。
第二世代のコンクリートは約90年前の1928年にフランスのEugene Freyssinet(フレシネー)(1879~1962)が発明・開発したプレストレストコンクリート(PC)です。緊張させた高強度のPC鋼材をコンクリートの中に配置することで、より大規模なコンクリート構造物の構築が可能となり、爆発的に世の中に普及しました。
そして、第三世代のコンクリートして開発されたのが、この「ESCON」です。

 

従来のコンクリートより、はるかに高い強度。薄い部材や複雑な形状などにも適用できる高い流動性。100年以上もの長寿命化が期待される優れた耐久性。エスイーが約3年の歳月を費やして開発に成功した超高強度合成繊維補強コンクリート「ESCON」は、環境防災や建設・建築分野など、様々な領域に計り知れないインパクトを与える新素材として注目を集めています。
社会インフラや構造物の強靭化や長寿命化、軽量化とともに、インフラ整備の低コスト化や工期短縮、省力化、さらには地方創生など、この画期的なイノベーションが秘めているのは、建設・建築物などの構造だけでなく、建設産業、ひいては社会の構造にまで変革をもたらす無限の可能性です。

ESCONの特長1 超高強度

 

コンクリートの強度は配合する水分量を減らすと上がります。一般的なコンクリートの水分量が45~55%であるのに対して、ESCONの場合はわずか15%。この極めて少ない水分量とシリカフュームセメントを使用することにより超高強度を実現しました。




ESCONの特長2 高耐久性

 

コンクリートの劣化要因としては、中性化や塩化物イオンの侵入(塩害)、アルカリシリカ反応、凍結融解などが挙げられますが、緻密な組織構造を有するESCONは、全ての劣化要因に対する高い耐性を備えています。




  ESCON 一般的なコンクリート
透気係数

4.2×10-20m²

(1千~10万倍以上空気が浸透しにくい)

10-17~10-15m²
透水係数

0㎝/s

(インプット法、0.5MPa、56日間加圧)

10-11~10-10㎝/s
塩化物イオンの拡散係数

0㎝²/年

(電気泳動法、500日経過時点)

0.14~0.9㎝²/年

 

 

 

(参考)耐久性実験一例

 

中性化 促進中性化試験結果(56週)

 

 

凍結融解

 

 

耐塩害性

 

 

ESCONは、「超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案):土木学会」に示されている標準材料と同等の耐久性を有している。
上記指針では、「設計耐用年数を一般に100年として良い」とされている。

ESCONの特長3 高流動性

 

従来のUFC(超高強度繊維補強コンクリート)の補強繊維は主に鋼繊維ですが、ESCONは柔軟性の高い合成繊維を使用。流動性と充填性に優れ、過密配筋部や複雑な形状でも充填が可能です。




RC床版のESCON打込み状況
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RC床版のESCON打込み状況

 

環境防災分野

 

 

「ESCON」の超高強度を活かし、従来のPC製受圧板よりも1/2~1/3の軽量化を実現した「ESCON受圧板」や、炭素繊維を組み合わせることで腐食劣化のない低荷重用受圧板「ESCONパネル」、耐摩擦性の高さを活かした「ESCON保護ブロック」などへ適用を拡げています。

ESCONを用いた製品群

ESCON受圧板(グラウンドアンカー用)
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ESCON受圧板(グラウンドアンカー用)

ESCON受圧板に関する性能評価試験報告書

ESCONパネル(ロックボルト用) <br/>NETIS登録No.QS-160021-A<br/>施工現場:石川県金沢市兼六町
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ESCONパネル(ロックボルト用) 
NETIS登録No.QS-160021-A
施工現場:石川県金沢市兼六町
ESCON保護ブロック
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ESCON保護ブロック
漁港用ESCONカバープレート<br/>施工現場:茨城県波崎港
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漁港用ESCONカバープレート
施工現場:茨城県波崎港
土木研究センターでの載荷試験
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土木研究センターでの載荷試験
ESCON受圧板<br/>施工現場:埼玉県秩父市 (67基 納入済)
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ESCON受圧板
施工現場:埼玉県秩父市 (67基 納入済)

橋梁構造分野

 

ESCONデッキ(覆工板用)
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ESCONデッキ(覆工板用)

「ESCON」と超高強度鉄筋を組み合わせることで、軽量・薄型でありながら疲労耐久性を兼ね備えた道路橋床版「ESCONスラブ」を一般財団法人災害科学研究所と共同開発。
また、より簡易な床版( 覆工板)である「ESCONデッキ」への応用も行っています。さらに、「ESCON」を用いた梁および柱部材のスリム化、既存柱部材の耐震性向上について、九州大学との共同研究を進めています。

ESCONスラブの輪荷重走行試験状況
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ESCONスラブの輪荷重走行試験状況
ESCONスラブ(プレキャスト床版)<br/>【開発中】
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ESCONスラブ(プレキャスト床版)
【開発中】

一般財団法人災害科学研究所との共同研究

ESCONスラブの輪荷重走行試験用試供体の配筋状況
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ESCONスラブの輪荷重走行試験用試供体の配筋状況
輪荷重走行試験機へのESCONスラブ設置状況
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輪荷重走行試験機へのESCONスラブ設置状況

九州大学との共同研究-ESCONと超高強度鉄筋を用いた構造部材の開発

ESCON柱部材 (新設橋脚・既設橋脚補強)

柱部材の交番積荷試験状況
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柱部材の交番積荷試験状況

 

既設RC柱部材の耐震補強を目的とした柱供試体
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既設RC柱部材の耐震補強を目的とした柱供試体

中・小規模橋梁への適用

 

はりの曲げ載荷試験用供試体と配筋状況
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はりの曲げ載荷試験用供試体と配筋状況

ESCONγNite(ガンマ線遮蔽材料)の開発(特許申請中)

 

 

γNite(ガンマナイト)とは

γNiteとは、ガンマ線(セシウムを起因とする)を遮蔽する厚さ8cmのESCONを用いた合成コンクリート材です。
ガンマ線の遮蔽材料として代表的な鉛は高い遮蔽能力を有しますが、価格が高く、使用する上では、環境汚染や鉛中毒などの深刻な健康被害に留意する必要があります。また、鉄は鉛に次いで遮蔽能力が高いですが、腐食に対する懸念があります。
普通コンクリートは、価格は安価ですが、遮蔽性能に劣り、透水性、凍結融解などの耐久性に問題があります。
ESCONγNiteは、鉄に近い遮蔽能力を有し、耐久性の高い、超高強度コンクリートを使用しており、遮蔽能力、耐久性、価格等のバランスが取れた優れた遮蔽材料といえます。

 

ESCONγNiteの応用例

ESCONγNiteBOX (放射線遮蔽容器) *特許申請中

γNiteを用いた、放射性遮蔽容器ESCONγNiteBOXは普通コンクリート製の容器と較べその厚みを薄くすることができます。例えば、遮蔽率85%、内容積1.5m3の容器では、外形の体積は普通コンクリート製に比べ54%とコンパクトになり大幅な集積効率の向上が見込まれます。また、ESCONγNiteBOXは、水に対する耐浸透性や耐凍結融解性、耐薬品性に優れ廃棄物の長期保存に適します。

 

ESCONγパネル

ESCONγNiteをパネル状にすることで医療機関のCT室の壁面の構築や更新あるいは、ガンマ線を用いた非破壊検査の被曝防止用パネルへの応用が考えられます。

 

ESCONγNiteのガンマ線遮蔽率

各種遮蔽材料のガンマ線遮蔽率