代表取締役会長
森元 峯夫

 

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
エスイーグループは皆様が安心・安全な生活ができる社会の実現に向けて社会インフラ整備に全力で取組んでまいります。

第39期(2020年3月期)の業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦や消費税増税などの不安定要因を抱えつつも、企業収益の底堅い推移や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が見られましたが、2020年3月以降新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、極めて厳しい状況に変わりました。

 

 このような経営環境のもと当社グループでは、国内建設市場においては、建設資材としての各種ケーブル製品の販売とそれに付随するエンジニアリングサービスを提供しております。海外建設市場においては、海外向け建設資材販売の強化を図っており、また、建設コンサルタント事業として、アフリカのフランス語圏を中心とした特長あるコンサルタント事業を展開しております。

 

 中・長期的には公共投資が縮減傾向となるなかで、公共事業への依存低減を図るべく、建築市場での民間需要向け資材販売事業へ参入し、さらには、公共・民間両市場をターゲットとした鉄鋼製品および鉄骨工事ならびにESCONを始めとするコンクリート製品の販売にも活動領域を拡げております。

 

 また、国土を支える道路・橋梁・トンネル・ダム・港湾などの社会インフラ設備の老朽化に対応した補修・補強工事業に進出し、さらには、エスイーグループ全体としての戦略的M&Aの推進によるグループ相乗効果を発揮することにより、中・長期的な売上、利益確保に取り組んでおります。

 

 この結果、当連結会計年度の売上高は、建設用資機材の製造・販売事業のケーブル製品分野における災害復旧、橋梁耐震の進捗及び海外向け大型案件等の製品納入が好調であったことにより、売上高228億39百万円(前期比1.9%増)と増収となりました。

 

 利益面では、建設用資機材の増収効果及び鉄骨工事分野の採算改善による利益増加がありましたが、建設コンサルタント事業における減収及び補修・補強工事業における台風・豪雨災害による工事遅延に伴う追加費用の発生などにより利益が減少した結果、営業利益10億64百万円(前年比4.9%減)、経常利益10億63百万円(前期比1.5%減)となりました。また、ベトナム・バックダン橋事業運営会社株式の評価損を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益2億70百万円(前期比61.4%減)となりました。

第40期(2021年3月期)の見通し

 今後の見通しにつきましては、公共事業費は補正予算規模や大型プロジェクトの動向などにより若干の増減はあるものの、中・長期的には公共事業費の縮減傾向に大きな変化は無いものと思われます。短期的には、新型コロナウイルスの感染拡大により、工事発注延期や工事中断などの影響が年度単位では出てくると考えられます。

 

 このような状況のもと、当社グループが関与する事業では、エスイーグループ各社との相乗効果を通して、建設用資機材、建築用資材、鉄骨工事、鉄鋼関連製品ならびにESCONを含むコンクリート製品の拡販など、引き続き利益体質を強化する経営を推し進めるとともに、中・長期的な業績向上を見据えた戦略的な先行投資(研究開発、人材確保、設備投資等)を実施いたします。新型コロナウイルスの感染拡大により、民間建築分野の需給動向に不透明感はありますが、主力製品であるケーブル製品分野を中心とした建設用資機材は公共性の高い公共事業用であるため、事業環境の変化に細心の注意を払いつつも、引き続き戦略的な取組を推進してまいります。

 

 以上のことから、通期の連結業績見通しにつきましては、上述の先行投資にかかる研究開発費等を踏まえ、売上高230億円、営業利益7億28百万円、経常利益7億円、親会社株主に帰属する当期純利益4億円を見込んでおります。なお、新型コロナウイルスの感染拡大による業績への影響については、現時点で合理的に見通す事は困難であるため今期予想には織り込んでおりません。今後業績予想の修正を行う必要が発生した場合には速やかに公表いたします。